【経済産業省】平成27年度新分野進出支援事業「ガラス製光学部品実用化支援事業」の実施

 

新分野進出支援事業とは

 

本事業は、地域ブロックごとに設置された地方産業競争力協議会により取りまとめられた地域の戦略産業の方向性を踏まえつつ、地域経済全体の底上げを図るため、地域の中堅・中小企業に対して地方公共団体の行政区域を跨がる広域経済圏において産学官金の支援体制を構築し、新分野・新事業進出に向けたプロジェクトを推進することにより、地域の中堅・中小企業が有する多様な強みや特徴、潜在力等を積極的に活用し、地域の牽引役となる新たな中核企業の創出を通じて地域産業の裾野拡大及び新たな成長産業群の創出・育成を目指していきます。

 

 

ガラス製光学部品実用化支援事業

 

目的

爆発的な普及が期待される車載用ヘッドアップディスプレイ(以下、HUDとする)技術において、現状の量産ミラーは樹脂の射出成型品が用いられている。今後、画面の高コントラスト・高精細化のためには反射ミラーの大型化と複雑形状化が必要となり、これらの部品は、耐熱・耐候性の問題から樹脂製は適用できないと考えられ、自由曲面ガラス製のミラーが求められている。車載用HUDは2019年までに5000億円の世界市場が見込まれており、世界で開発が進められているが、日本のメーカ世界最先端の開発を展開している。

クリスタル光学と三星ダイヤモンド工業がガラス製のミラーの試作化に成功したが、量産し普及するためには、品質の安定性や低コストによる製造技術の確立など様々な技術課題があるため、参画企業を中心に開発を進めると共に、技術的な課題を解決するための連携先や応用分野の企業をCDや参画企業通じて探索する。また、自由曲面ガラスの研究開発は、車載用、アミューズメント、広告、医療等々応用範囲が広いことから世界規模で実施されており、特に欧米で研究開発が進んでいることから、本事業においては海外との情報共有を進めていく必要がある。本事業で取組む自由曲面光学部品は、薄板ガラスの熱プレス成型技術にレーザーフォーミング技術を適用、そして加工に適したガラス材料の開発、ガラス面への表示技術といった最先端技術の昇華一体化が必要である。そのためのネットワークづくり、海外の技術動向の入手、要素技術開発のための研究会、類似技術調査、製造技術の標準化、異分野での普及支援を行う。

 

事業期間

平成27年6月~平成28年3月